0-2.操作を始める前に(データモデル)

 操作に入る前に。

O:ここから1章に入るまでは操作はしないから、のんびり聞いてね。

P:はーい。

O:さっそく、ペスカトーレを準備しないで。お菓子ならまだしも、パスタが出てくるっておかしいでしょ。

改めて。

アプリ作成に必要な準備のお話をするわね。「何を何のために、どんな風に作成するのか」ということが分かる、大切なお話よ。
まず、

  • OSPでアプリを作るのに、最初に必要なのは「データモデル」。

P:データモデルって何?

O:データモデルは現実のデータをコンピュータが扱いやすくするために「どのデータをどこに収めて、どのように引き出すか」というルールみたいなものね。ルールを決める作業をデータモデリングと言うの。

P:そのルールが無いとどうなるの?

O:その場その場で決めることになるでしょうから、作業スピードが落ちるわ。
超高速開発プラットフォームのOSPでも、その速さを体感することはできないわね。

P:データモデリングでハッキリとデータモデルを作ることが重要……でいいのかな?

O:そうね、「ハッキリと」ってところが特に重要。よく気づいたわね、フィリップ。

P:ホメられたw じゃあ、これからデータモデルを作るの?

O:そうね。本当は一緒にデータモデルを作りたかったけど、早くOSPに触れてほしいから、今回は私が決めたデータモデルで作成してね。006

  • 機能一覧
  • 画面一覧
  • 概念データモデル
  • 物理データモデル
  • Entityの定義

以上のデータモデルの設定は、これから図で説明するわ。

 

  • 機能一覧

O:書籍レビューを作るのに必要な機能の一覧をまとめてみたわ。

003

今後、OSPの操作を説明しながら、この機能を作っていくの。

P:「CRUD」ってなに?

O:CRUDはアプリケーションの基本機能を構成する4つの頭文字のことよ。

(C)Create(生成)

(R)Read(読み取り)

(U)Update(更新)

(D)Delete(削除)

この基本機能は、必ず実装しなきゃいけない機能だから、覚えててね。

P:うん!

 

  • 画面一覧

O:書籍レビューを作るために必要な画面の一覧よ。こっちもOSPの操作を説明しながら、作っていくわ。でも、OSP自体の機能説明を優先したいから、画面を統合したりポップアップメッセージで表現することもあるから、一覧にある画面は見た目や表現が変わったりすると思うわ。

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007

P:こんなに画面作るの?

O:そう思うでしょ? 実はそうでもないの。実際に作るときに説明するわね。

 

  • ER図(Entity Relationship図)

O:OSP内のエンティティ(Entity:実体)のリレーションシップ(Relationship:関連)のイメージよ。

008

P:えんてぃてぃ? りれーしょんしっぷ?

O:Entityは実際にOSPでもよく使う言葉になるわ。データベースのテーブルと同じイメージで大丈夫よ。Relationshipもテーブルどうしの関連性の言葉で、こちらもOSPでよく使われるから大事ね。

P:ソフトを扱う中でこの言葉が出るってこと?

O:そう。実際の画面を見たら、分かると思うけど、その時に改めて説明するね。

この図は”Entity” (テーブル)と”Attribute” (カラム)の構成にも使う大事な図なの。

図みたいにBOOKは書籍データになるから、分類分けするために、CATEGORY(カテゴリー)と関連しなきゃいけないの。

同じようにREVIEW(書籍のレビュー)は本のレビューが入るから、BOOKと関連させて、どの本のレビューなのか分かるようにするの。

分かった?

P:うーん……図を見てたら、右から左に繋がってる先が広がってるけど、これのこと?

008-1007

O:そうね、CATEGORYとBOOKの場合、CATEGORYが参照先でBOOKが参照元になるわ。

P:わかった!

O:(難しく言った方が分かることってあるのね……)

 

 

  • 画面遷移図

O:この図みたいな構造で書籍レビュー作成するわ。

009

 

  • Entityの定義1

O:BOOKのEntity(テーブル)よ。

010009

 

  • Entityの定義2

O:REVIEWのEntity(テーブル)よ。

011010

 

 

  • Entityの定義3

O:CATEGORYのEntity(テーブル)よ。

012011

 

O:以上が作成に必要なデータモデルになるわ。データモデルがないと、OSPはその真価を発揮できないわ。自分で新しいアプリケーションを作成するときは、必ずデータモデルから作成することを心掛けてね。

P:ふぁふぁっは!

O:おとなしく聞いてると思ったら、ペスカトーレ食べてたのね……。

 

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