操作に入る前に。
O:ここから1章に入るまでは操作はしないから、のんびり聞いてね。
P:はーい。
O:さっそく、ペスカトーレを準備しないで。お菓子ならまだしも、パスタが出てくるっておかしいでしょ。
改めて。
アプリ作成に必要な準備のお話をするわね。「何を何のために、どんな風に作成するのか」ということが分かる、大切なお話よ。
まず、
- OSPでアプリを作るのに、最初に必要なのは「データモデル」。
P:データモデルって何?
O:データモデルは現実のデータをコンピュータが扱いやすくするために「どのデータをどこに収めて、どのように引き出すか」というルールみたいなものね。ルールを決める作業をデータモデリングと言うの。
P:そのルールが無いとどうなるの?
O:その場その場で決めることになるでしょうから、作業スピードが落ちるわ。
超高速開発プラットフォームのOSPでも、その速さを体感することはできないわね。
P:データモデリングでハッキリとデータモデルを作ることが重要……でいいのかな?
O:そうね、「ハッキリと」ってところが特に重要。よく気づいたわね、フィリップ。
P:ホメられたw じゃあ、これからデータモデルを作るの?
O:そうね。本当は一緒にデータモデルを作りたかったけど、早くOSPに触れてほしいから、今回は私が決めたデータモデルで作成してね。
- 機能一覧
- 画面一覧
- 概念データモデル
- 物理データモデル
- Entityの定義
以上のデータモデルの設定は、これから図で説明するわ。
- 機能一覧
O:書籍レビューを作るのに必要な機能の一覧をまとめてみたわ。
今後、OSPの操作を説明しながら、この機能を作っていくの。
P:「CRUD」ってなに?
O:CRUDはアプリケーションの基本機能を構成する4つの頭文字のことよ。
(C)Create(生成)
(R)Read(読み取り)
(U)Update(更新)
(D)Delete(削除)
この基本機能は、必ず実装しなきゃいけない機能だから、覚えててね。
P:うん!
- 画面一覧
O:書籍レビューを作るために必要な画面の一覧よ。こっちもOSPの操作を説明しながら、作っていくわ。でも、OSP自体の機能説明を優先したいから、画面を統合したりポップアップメッセージで表現することもあるから、一覧にある画面は見た目や表現が変わったりすると思うわ。
P:こんなに画面作るの?
O:そう思うでしょ? 実はそうでもないの。実際に作るときに説明するわね。
- ER図(Entity Relationship図)
O:OSP内のエンティティ(Entity:実体)のリレーションシップ(Relationship:関連)のイメージよ。
P:えんてぃてぃ? りれーしょんしっぷ?
O:Entityは実際にOSPでもよく使う言葉になるわ。データベースのテーブルと同じイメージで大丈夫よ。Relationshipもテーブルどうしの関連性の言葉で、こちらもOSPでよく使われるから大事ね。
P:ソフトを扱う中でこの言葉が出るってこと?
O:そう。実際の画面を見たら、分かると思うけど、その時に改めて説明するね。
この図は”Entity” (テーブル)と”Attribute” (カラム)の構成にも使う大事な図なの。
図みたいにBOOKは書籍データになるから、分類分けするために、CATEGORY(カテゴリー)と関連しなきゃいけないの。
同じようにREVIEW(書籍のレビュー)は本のレビューが入るから、BOOKと関連させて、どの本のレビューなのか分かるようにするの。
分かった?
P:うーん……図を見てたら、右から左に繋がってる先が広がってるけど、これのこと?
O:そうね、CATEGORYとBOOKの場合、CATEGORYが参照先でBOOKが参照元になるわ。
P:わかった!
O:(難しく言った方が分かることってあるのね……)
- 画面遷移図
O:この図みたいな構造で書籍レビュー作成するわ。
- Entityの定義1
O:BOOKのEntity(テーブル)よ。
- Entityの定義2
O:REVIEWのEntity(テーブル)よ。
- Entityの定義3
O:CATEGORYのEntity(テーブル)よ。
O:以上が作成に必要なデータモデルになるわ。データモデルがないと、OSPはその真価を発揮できないわ。自分で新しいアプリケーションを作成するときは、必ずデータモデルから作成することを心掛けてね。
P:ふぁふぁっは!
O:おとなしく聞いてると思ったら、ペスカトーレ食べてたのね……。
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